■第1回 ・〈大賞〉藤原瑞記 光を生む森へ(『光降る精霊の森』に改題) 2005年7月
故郷で事件を起こし潜伏する青年エリは、行き倒れ寸前の半精霊の少女と生意気な猫の精霊を拾ったばかりに、鷹の女王を訪ねる旅に巻き込まれてしまい―!?
・〈特別賞〉内田響子 聖者の異端書 2005年7月
わたしの目の前で、夫となるはずだった人が消えた。しかも、結婚式の最中に。死んだと思えと言われても、納得などできない。彼を取り戻すため、わたしは幼馴染の見習い坊主を連れて城を飛び出した―。封印された手稿が語る「名も無き姫」の冒険譚!
■第2回
・〈大賞〉多謝岐礼 夜語り(多崎礼『煌夜祭』に改名・改題) 2006年7月
十八諸島の世界を巡り、世界各地で話を集め、他の土地へと伝え歩く。それが我ら語り部の生業。冬至の夜、島主の館に集い、夜を通じて話をする。それが年に一度の語り部の祭・煌夜祭。真の闇に隠された恐ろしい魔物の物語をお話ししよう…廃墟となった島主の館で、今年もまた二人だけの煌夜祭が始まった。
・〈特別賞〉九条菖蒲 ライカンスロープ(九条菜月『ヴェアヴォルフ〔人狼〕 オルデンベルク探偵事務所録』に改名・改題) 2006年7月
20世紀初頭ベルリン、人族の急速な発展の陰で居場所をなくす人ならざるものたち。人族と彼らの共存を目指す自助組織としてオルデンベルク探偵事務所は設立された。探偵ジークは、長い任務から帰還した途端、人狼の少年エルの世話のみならず、新たな依頼を押し付けられることに。そこに見え隠れする人狼の影―巨大な陰謀は静かに幕をあけ、二人を陰惨な事件に巻き込んでいく。
■第3回
・〈特別賞〉海原育人 ドラゴンキラーあります 2007年7月
俺は元軍人のココ。時々襲ってくる戦時の記憶に悩まされつつ、しがない便利屋として暮らしている。そんなある日出会ったのは、亡命中の皇女と護衛の女リリィだった。リリィは竜をも素手で殺せる肉体を持つ超人・ドラゴンキラーのくせに、人を殺すのも怖がる使えないヤツで…。
・〈特別賞〉深水春多 水空使(篠月美弥『契火の末裔』に改名・改題) 2007年7月
「私の代わりにその目でたくさんのものを見ておいで」兄である次期盟主の言葉を胸に、精霊の国セアから理化学の町キサへ外遊中の皇子ティーダに突如帰国の指示が出された。ミヤギと名乗る男を供に付けられ、秘密裏に故国へ送り出されてみると、なぜか自分は誘拐されたことに!助けにきたはずの同国人には命を狙われ、同行者は裏がありそうで…?謎を追い、少年は一路故国を目指す!
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