受賞作品14
  
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賞一覧 『幽』怪談文学賞
 
『幽』怪談文学賞

■第1回
・〈長編部門大賞〉黒史郎 夜は一緒に散歩しよ 2007/5/16
横田卓郎は妻を亡くし、娘の千秋と二人で暮らしていた。千秋は母の死後、奇妙な絵を描くようになる―人ではない、異形のものを。ある日をきっかけに、千秋は青い顔の女ばかりを描くようになった。千秋はその顔をママと呼び絵を描くことに異常に執着する。そしてもう一つ執着すること。それは、夜の散歩だった。
・〈長編部門優秀賞〉水沫流人 七面坂心中 2007/5/16
風俗店でチラシ配りのアルバイトをしている済は、谷中の墓地で和服姿の美しい女性に出会う。幽霊と思い逃げだした済だが、その美しさが頭から離れない。かつてそこでは心中事件があり五重塔が焼失したのだという。ある日、千駄木の居酒屋で出会った男から、のぞきの技を伝授された済が見たものは―。
・〈短編部門大賞〉宇佐美まこと るんびにの子供 2007/05
平凡な主婦の、当たり前な毎日―臙脂色のスカートをはいた、久美ちゃんが見えること以外は。嫁と姑の重苦しい日常にちらつく、少女の影は何をもたらすのか。何気ない暮らしにひたひたと入りまじる怪異を描く、怪談文学の神髄五編。

■第2回
・〈長編部門特別賞〉長島槇子 遊郭の怪談(『遊郭のはなし』に改題) 2008/5/14
吉原遊郭「百燈楼」で語られる七不思議。「八幡の鏡」「鼠の道中」「遣手猫」……中でも一番恐ろしいのは、拾えば命がないという「赤い櫛」。噂を聞いた怪談好きの若旦那が、妓夫に誘われるままに入った廓の中で、芸者やら太鼓持ちや遣手婆らの怪談を聞いてゆくうち……。
・〈短編部門大賞〉雀野日名子 あちん 2008/5/14
暗い雨の日には、お城あとのお堀ばたに近寄ってはいけない。オホリノテが這い出すから――現代の福井を舞台に、平凡な公務員・奈津美が出会う怪異を、端正な筆致で描き出す怪談文芸。雨の日に這い出す藻草、タブノキの下に埋まっているもの、午前2時19分に鳴る公衆電話、島に流れ着く霊……実話と物語が、不穏に交錯する。
・〈短編部門優秀賞〉勝山海百合 竜岩石(『竜岩石とただならぬ娘』に改題) 2008/8/21
大富豪・李大人の屋敷で働くことになった少年・李衛は、白家へ大事な書物を借りてくるというお遣いに出る。雨が降っているわけでもないのに、着ている物が濡れて重くなる。路地には蟹の鋏で首を挟まれた猫、人気のない白家では壁から一抱えもある魚が泳ぎ出て来て仰天。果たしてその魚は、白家のお嬢様?不思議な話の数々、中国志怪風の怪しい話20話。

夜は一緒に散歩しよ 七面坂心中 るんびにの子供 遊郭のはなし あちん 竜岩石とただならぬ娘

■第3回
・〈短編部門大賞〉岡部えつ 枯骨の恋 2009/6/3
まもなく40になる独身の真千子が独りで住まうアパートの部屋の何もない壁には、捨てた恋人、博也の骸骨が立っている。かつて共に暮らした博也は、真千子と別れて間もなく病死。捨てたといううしろめたさが骸骨という幻影を生み続けているのだ。ある日、知り合ったばかりの男を初めて部屋に入れた夜、暗闇の中で男の愛撫に博也の癖を見つける。今、自分を陵辱しているのは何者なのか、明かりがついたとき、真千子が見たものは…。受賞作ほか、女性たちの情念を描いた7つの物語。

■第4回
-・〈長編部門佳作〉藤原葉子 蛸地蔵
-・〈短編部門大賞〉神狛しず おじゃみ
-・〈短編部門大賞〉谷一生 住処
-・〈短編部門佳作〉金子みづは 葦の原 ―ありふれた死の舞踏―

枯骨の恋

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